祥伝社はもともと、「ノン・ブック」という新書サイズのシリーズを出していました。シリーズとしてはすでに完結したのですが、書店ではまだ既刊本が手に入りますし、その書棚が用意されている。書店にせっかく、自社の新書サイズのための棚があるのに、それをそのまま放置しておくのはもったいない。
また祥伝社は、「光文社闘争」という労働争議のなかで、光文社のトップ4人が退職したのち、小学館が彼らを引き受けるかたちで創業したという経緯があります。「ノン・ブック」シリーズは、光文社が数々のベストセラーを生み出して成功した「カッパ・ブックス」のノウハウを、一ツ橋グループ(小学館、集英社を中核とする出版社の系列グループ)のなかで活かそうと誕生しました。その「ノン・ブック」の資産を受け継いだ新書シリーズを出したいなと。