ロシアのウクライナ侵略に終わりが見えない。『ウクライナ戦争』(小泉 悠著)は、この「戦争」の背景と現状、核兵器使用の可能性などを分析し、日本がそのような事態に巻き込まれたらどうすべきか、国民的な議論が行われていないことに強い危惧を示す。その他に今月は、日本の人権問題を取り上げた『武器としての国際人権』(藤田早苗著)、子どもを虐待から守るには親が安心して子育てができるように、社会全体で親を支援することが必要だとうったえる『虐待したことを否定する親たち』(宮口智恵著)など、人権と社会問題についての新書も目を引いた。
|