"自己責任論"という冷めた見方も、個人的には分かる気がします。自分だってぎりぎりの収入でなんとか生活しているという人からみれば、ホームレスに対する厳しい目は当然だと思います。ですから私も世間一般の人が若者ホームレスについて考えるであろう、「なぜ彼らは実家に帰らないのか?」、「なぜ彼らは働かないのか?」といった素朴な疑問からこの本をスタートさせました。
貧困問題、特にホームレス問題に関しては、自己責任かそうでないか? という二元論で語られることが多いように感じていますが、この本では"自己責任論"について論じるつもりはありません。50人それぞれの歩んできた人生、今の暮らしなどについて知っていただき、後の判断は皆さんにおまかせしたいと思っています。
さらに興味深いことですが、実はホームレスになった若者の多くが、現在の境遇を"自己責任"だと思っています。今の状態になったのはすべて自分のせいだから仕方ないとあきらめ、誰にも助けを求めようとせず、自分の殻に閉じこもってしまっているのです。 |